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炭(チャコール)の歯磨き粉って
安全?効果ある?を論文で
真っ黒なペーストで磨くと歯が白くなる——SNSやドラッグストアで見かける炭(チャコール)入り歯みがき粉。「自然派で安心」というイメージもありますが、効果と安全性は本当のところどうなのか。研究をもとに正直にお伝えします。
先に結論
炭(チャコール)歯みがき粉の効果と安全性を裏づける十分な科学的データは、今のところ乏しいと報告されています。システマティックレビューでは、ホワイトニング効果はほかの方法に劣り、研磨性(歯を削る力)が高いものが多く、むしろ安全性の面で懸念があるとされています。過度な期待は禁物で、まずはふつうのフッ素入り歯みがき粉のほうが無難です。
出典:Montero Tomás J, et al. Effectiveness and abrasiveness of activated charcoal as a whitening agent: A systematic review of in vitro studies. Ann Anat. 2023 PMID: 36183933/ Brooks JK, et al. Charcoal and charcoal-based dentifrices: A literature review. J Am Dent Assoc. 2017 PMID: 28599961
炭歯みがき粉、ここが誤解されやすい
| イメージ | 研究でわかっていること |
|---|---|
| しっかり白くなる | ホワイトニング効果は他の方法に劣ると報告 |
| 自然派だから歯にやさしい | 研磨性が高いものが多く、削れる懸念がある |
| 効果と安全性が証明済み | 効果・安全性を裏づける十分なデータは乏しい |
| フッ素の代わりになる | フッ素無配合の製品ではむし歯予防を取りこぼす恐れ |
※炭歯みがき粉のなかにはフッ素を含まない製品もあります。着色(ステイン)は落ちても、歯そのものの色(内側の色)が白くなるわけではない点にも注意が必要です。
Q炭で磨くと白くなった気がするのは?
A
現役歯科医師が回答それは主に表面についた着色(ステイン)が研磨で削れて落ちたためと考えられます。歯の"地の色"が漂白されているわけではありません。しかも研磨力が強いと、着色と一緒にエナメル質まで少しずつ削ってしまう可能性があります。削れて薄くなった歯は、かえって黄ばんで見えることもあるので注意が必要です。
毎日ゴシゴシは要注意
研磨性の高い炭歯みがき粉を毎日・強い力で使い続けると、エナメル質や露出した歯の根がすり減るリスクがあります。システマティックレビューでも「炭歯みがき粉は研磨性が高いものが多い」と指摘されています。フッ素が入っていない製品では、むし歯予防の"守り"も弱くなりがちです。
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白さを目指すなら"順番"が大事
見た目の白さが目的なら、まず着色を歯科のクリーニングで落とす、それでも足りなければエビデンスのあるホワイトニングを検討するのが安全な順番です。むし歯予防はフッ素入り歯みがき粉で確保。話題性だけで飛びつくより、削るリスクの少ない方法から選びましょう。
まとめ
- 炭歯みがき粉は効果・安全性を裏づけるデータが乏しいと報告
- 研磨性が高いものが多く、削れる懸念に注意
- むし歯予防はふつうのフッ素入り歯みがき粉が無難で確実
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Tomás DBM, Pecci-Lloret MP, Guerrero-Gironés J. Effectiveness and abrasiveness of activated charcoal as a whitening agent: A systematic review of in vitro studies. Ann Anat. 2023;245:151998. doi:10.1016/j.aanat.2022.151998. PMID: 36183933. PubMed
- 2. Brooks JK, Bashirelahi N, Reynolds MA. Charcoal and charcoal-based dentifrices: A literature review. J Am Dent Assoc. 2017;148(9):661-670. doi:10.1016/j.adaj.2017.05.001. PMID: 28599961. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。