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昔の常識 vs 最新 2026年7月20日 読了 約4分

電動歯ブラシ、回転式と音波式
どっちがいい?

電動歯ブラシには、ブラシが丸く回る「回転式(オシレーティング・ロテーティング)」と、高速で振動する「音波式(高頻度)」があります。売り場で必ず迷うこの2タイプ、プラーク除去に本当に差はあるのでしょうか。最新のレビューを見てみます。
先に結論

2021年のシステマティックレビュー(15の研究・34の比較)では、プラーク除去は回転式がわずかに優れると報告されました。ただしその差は「非常に小さい」もので、確実性は「中程度」。しかも同じ2021年に、4週間使い続けた結果を比べた別の独立系レビュー(24試験・2,998人)は「どちらが優れているとも言えない」と結論していますどちらを選んでも、手用ブラシより効率よくプラークを落とせることに変わりはありません。タイプ選びより、毎日きちんと当てて磨けているかのほうがずっと大切です。

出典:van der Sluijs E, et al. Dental plaque score reduction with an oscillating-rotating power toothbrush and a high-frequency sonic power toothbrush: a systematic review and meta-analysis of single-brushing exercises. Int J Dent Hyg. 2021 PMID: 32940391

回転式 vs 音波式 早見表

ポイント回転式(オシレーティング)音波式(高頻度)
動き丸いブラシが左右に回転・反転細かく高速に振動
プラーク除去(1回磨き)わずかに優位僅差で続く
プラーク・歯肉炎(4週間)差なし(独立系レビュー・24試験2,998人)
差の大きさ「非常に小さい」(確実性は中程度)
手用ブラシとの比較どちらも効率よく落とせる

※この研究は主に「1回の歯みがき」でのプラーク除去を比べたものです。長期のむし歯・歯周病の予防効果そのものを直接比較したものではない点に注意してください。

同じ年に、逆の結論を出したレビューもある

米国歯科医師会の学術誌に載った2021年のシステマティックレビュー(24試験・2,998人)は、4週間使い続けたあとのプラーク・歯肉炎を比較し、「回転式・音波式のどちらが優れているとも示唆されない」と結論しました。プラーク指数の差は0.02(ほぼゼロ)、歯肉炎の差も認められていません。著者らは「どちらを使う人も、一方に多くの利点を感じることはないだろう」とまで書いています。

1回だけ磨いた結果を見るか、4週間続けた結果を見るかで、答えが変わっているのです。売り場で「どちらが上か」を悩む意味は、ほとんどありません。

出典:El-Chami H, Younis A, Brignardello-Petersen R. Efficacy of oscillating rotating versus side-to-side powered toothbrushes on plaque and gingival index reduction: A systematic review. J Am Dent Assoc. 2021 PMID: 33358240
Qじゃあ回転式を買えば間違いないの?
A
現役歯科医師が回答「わずかに優位」とはいえ、差は体感できないほど小さいレベルです。それより、毎日続けられること・奥歯や歯ぐきの境目にちゃんと当てられることのほうが結果を大きく左右します。握りやすさ、音や振動の好み、替えブラシの入手しやすさで選んで問題ありません。「使い続けたくなる1本」が、あなたにとっての正解です。
数字で見る:プラークスコアの差
出典:van der Sluijs 2021(Int J Dent Hyg)PMID:32940391。回転式(OR)と音波式の差(DiffM)。数値が大きいほど回転式がよく落としたことを示しますが、いずれも小さな差です。
0.19
プロが磨いた場合の差(回転式優位・P<.0001)
0.06
本人が磨いた場合の差(一部指標・回転式優位・P=.002)
差なし
本人磨きの全体プラーク指標(P=.15)
プロが磨いた場合:回転式が有利
DiffM 0.19
本人磨き(一部指標):回転式が有利
DiffM 0.06
本人磨き(全体指標):はっきりした差なし
P=.15
「タイプの差」より「使い方の差」が大きい

今回の差は、プロが磨いた条件で最もはっきりし、本人が磨くと差は縮みました。つまり“どう当てるか”という技術の影響のほうが大きいということ。高い機種を買っても、当て方が雑なら宝の持ち腐れです。まずは正しい当て方と、毎日続けることを優先しましょう。

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タイプ別に選ぶ 続けやすい電動歯ブラシ
回転式(オシレーティング)電動歯ブラシ
丸いブラシで1本ずつ包む。今回わずかに優位だったタイプ
音波式電動歯ブラシ
高速振動でやさしく。差はごく小さく、こちらも有効
替えブラシ
毛先が開いたら交換。入手しやすさも選ぶ基準に
※価格・在庫は各サイトでご確認ください。上記は商品タイプ別の検索リンクです(広告)。
「続けられる1本」がいちばん強い

回転式と音波式の差は、実感できないほど小さいものでした。だからこそ、握りやすさ・使用感・替えブラシの手に入りやすさで選んでOK。毎日ちゃんと当てて、続けられること。それが、どちらのタイプを選ぶかよりもずっと大きな差を生みます。

まとめ
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回転式・音波式の代表機種
ブラウン オーラルB iO3
丸型ブラシの回転式。研究で手用よりやや優位と報告される方式
楽天
フィリップス ソニッケアー ダイヤモンドクリーン
音波式の本体。強く当てずに軽く添えるのがコツ
楽天
パナソニック ドルツ
音波振動タイプ。歯周ポケットケア用のモードを備えた機種もある
楽天
※価格・在庫はリンク先でご確認ください。商品の適否や使い方は歯科医院でご相談いただくと確実です。

※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の製品の効果を保証するものではありません。歯や歯ぐきの状態に不安がある場合は歯科医院にご相談ください。

参考文献

  1. 1. van der Sluijs E, Slot DE, Hennequin-Hoenderdos NL, Valkenburg C, van der Weijden F. Dental plaque score reduction with an oscillating-rotating power toothbrush and a high-frequency sonic power toothbrush: a systematic review and meta-analysis of single-brushing exercises. Int J Dent Hyg. 2021;19(1):78-92. doi:10.1111/idh.12463. PMID: 32940391. PubMed
  2. 2. El-Chami H, Younis A, Brignardello-Petersen R. Efficacy of oscillating rotating versus side-to-side powered toothbrushes on plaque and gingival index reduction: A systematic review. J Am Dent Assoc. 2021;152(2):115-126.e4. doi:10.1016/j.adaj.2020.10.002. PMID: 33358240. PubMed

出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。