奥歯の溝を埋めるシーラントって
虫歯予防になるの?
奥歯の咬合面(かむ面)へのシーラントは、むし歯予防に有効と報告されています。コクランレビューでは、シーラントを行わなかった場合と比べて奥歯のむし歯が少なくなることが示されています。とくに虫歯リスクの高い子や、生えたての永久歯(6歳臼歯)で価値が高い予防処置です。
そもそもシーラントって何をするの?
奥歯のかむ面には、細かく入り組んだ溝(小窩裂溝)があります。ここは歯ブラシの毛先より狭いことがあり、どんなに丁寧に磨いても汚れが残りやすい場所です。シーラントは、この溝を流れる樹脂で埋めてフタをする処置。削らず・痛みもほとんどなく、溝に汚れがたまる隙間そのものをなくすことで虫歯を予防します。コクランレビューでは、この咬合面のむし歯を減らす効果が確認された、と報告されています。とくに生えたての永久歯は表面が未成熟で虫歯になりやすいため、タイミングよく行う意味が大きい処置です。
入れたら終わり、ではない
シーラントは万能ではありません。かむ力で少しずつすり減ったり取れたりすることがあり、部分的にはがれた隙間から逆に虫歯が進むこともあります。だからこそ、入れた後は定期健診で状態をチェックし、必要なら詰め直すことが前提になります。また、シーラントはあくまで溝の予防で、歯と歯の間の虫歯には効きません。日々のフッ素入り歯磨きやフロスと組み合わせてこそ力を発揮する、と考えてください。
生えたての奥歯の深い溝は、歯ブラシの毛先が届きにくく汚れがたまりやすい場所です。ここを予防せず放置すると、気づかないうちに溝の奥からむし歯が進み、削って詰める処置が必要になることがあります。とくに生えたての永久歯は表面が未成熟でむし歯になりやすいため、タイミングを逃さないことが大切です。
シーラントは削らず、痛みもほとんどなく、溝に汚れがたまる隙間そのものをなくす予防処置です。生えたてのタイミングで行い、家庭のフッ素・フロスと組み合わせておくと、将来の治療の負担を減らすことが期待できます。
- 奥歯咬合面へのシーラントはむし歯予防に有効と報告
- 削らず痛みも少なく、生えたての6歳臼歯で価値が高い
- 取れる・すり減ることがあるため定期健診での確認が前提
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Ahovuo-Saloranta A, Forss H, Walsh T, Nordblad A, Mäkelä M, Worthington HV. Pit and fissure sealants for preventing dental decay in permanent teeth. Cochrane Database Syst Rev. 2017;7(7):CD001830. doi:10.1002/14651858.CD001830.pub5. PMID: 28759120. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。