一生自分の歯で噛むには
どうするの?
30年間の定期メンテナンスを受け続けた人では、その間に失った歯は平均でわずか0.4〜1.8本にとどまった、と報告されています。歯を失うのは「加齢」そのものより、ケアを続けられるかどうかの差が大きいと考えられます。
30年で「ほとんど歯を失わなかった」人たち
この研究は、定期的なプラークコントロールの仕組みを整え、それを30年という長期にわたって継続した人たちを追ったものです。その結果、対象となった人が失った歯は、期間全体を通じて平均で0.4〜1.8本ほどにとどまった、と報告されています。数十年でこの本数は、非常に少ない部類に入ります。
ここから読み取れるのは、歯を失う主な原因が「歳をとること」そのものではなく、むし歯や歯周病を長い時間の中でコントロールできるかどうかだという点です。原因となるプラークを毎日落とし、定期的にプロの点検を受け、問題を小さいうちに手当てする——この積み重ねが、結果として本数の差になって表れると考えられます。
大切なのは、特別なことをするより「当たり前のケアを何十年もやめない」こと。毎日の歯みがきと歯間清掃の質を上げ、定期的にプロのメンテナンスを挟む。地味ですが、これが一生自分の歯で噛むための最も確実なルートだと考えられます。
歯を失う主な原因は加齢そのものではなく、むし歯や歯周病を長い時間コントロールできるかです。毎日のケアと定期点検を怠れば、進行に気づかないうちに歯を1本ずつ失っていきます。失った歯は元には戻りません。
大事なのは「今残っている歯をこれ以上減らさない」こと。当たり前のケアを続け、定期的にプロの点検を挟むだけで、数十年先の残る歯の本数は大きく変わると考えられます。始めるのに遅すぎることはありません。
- 30年の定期ケアで失った歯は平均0.4〜1.8本、と報告
- 歯を失う差は「加齢」よりケア継続の有無
- 当たり前のケアを続けることが最も確実
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Axelsson P, Nyström B, Lindhe J. The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults. Results after 30 years of maintenance. J Clin Periodontol. 2004;31(9):749-57. doi:10.1111/j.1600-051X.2004.00563.x. PMID: 15312097. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。