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全身と歯 2026年7月11日 読了 約4分

歯周病を治すと糖尿病も
よくなるの?

「歯周病と糖尿病は関係がある」とよく言われます。では、歯周病を治療すると血糖のコントロールは本当に変わるのでしょうか。信頼性の高いコクランレビューをもとに、正直なところを見ていきます。
先に結論

歯周治療によって、糖尿病のある人のHbA1c(血糖の指標)が臨床的に有意に低下した、と報告されています。口の中のケアが、全身の数値にも波及しうることを示す結果です。

出典:Simpson TC, et al. Treatment of periodontitis for glycaemic control in people with diabetes mellitus. Cochrane Database Syst Rev. 2022 PMID: 35420698

口の炎症が血糖に響く、という関係

歯周病は、歯ぐきの中で慢性的な炎症が続いている状態です。この炎症は口の中だけの問題にとどまらず、全身のインスリンの効きにくさ(血糖のコントロールのしにくさ)と関わっていると考えられています。だからこそ、その炎症の元を治療で減らせば、血糖の指標にも良い方向の変化が期待できるのではないか——それを検証したのがこのレビューです。

結果として、SRPを含む歯周治療を受けた糖尿病のある人では、HbA1cが臨床的に有意に低下した、と報告されています。HbA1cは過去1〜2か月ほどの血糖の状態を映す指標なので、口のケアが全身の数値に届きうることを示すものと言えます。もちろん歯周治療は糖尿病そのものの薬の代わりではありませんが、治療全体を支える一つの柱になりうると考えられます。

実践面では、歯周病の治療を受けたあと、その状態を日々のセルフケアで維持できるかが鍵になります。歯周ポケット周りは歯ブラシだけでは届きにくいため、歯間ブラシで歯と歯のあいだの汚れを落とすことが重要です。糖尿病がある方は歯ぐきの状態が変わりやすいこともあるので、刺激の少ない洗口液を併用しながら、定期的に歯科でチェックを受けるのがおすすめです。

Q糖尿病があると言われました。歯科で何を伝えればいいですか?
A
現役歯科医師が回答まず糖尿病であることと、血糖の状態(HbA1cなど)を歯科に伝えてください。治療の進め方や注意点に関わります。歯周病と糖尿病は互いに影響し合う関係と考えられているので、内科と歯科の両方でケアを続けるのが理想です。歯ぐきの腫れや出血が気になるときは早めに相談を。
放っておくと悪循環に…

歯周病は歯ぐきの中で炎症が続く状態で、血糖のコントロールのしにくさと関わると考えられています。歯周病と糖尿病は互いに影響し合うため、口の炎症を放置すると血糖にも、血糖の乱れが歯ぐきにも響く悪循環に陥りやすくなります。

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口のケアが全身の数値に届く

歯周治療を受けた糖尿病のある人では、HbA1c(血糖の指標)が臨床的に有意に低下したと報告されています。糖尿病の薬の代わりにはなりませんが、治療全体を支える一つの柱になりうると考えられます。

まとめ

※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。

参考文献

  1. 1. Simpson TC, Clarkson JE, Worthington HV, MacDonald L, Weldon JC, Needleman I, et al. Treatment of periodontitis for glycaemic control in people with diabetes mellitus. Cochrane Database Syst Rev. 2022;4(4):CD004714. doi:10.1002/14651858.CD004714.pub4. PMID: 35420698. PubMed

出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。