自分の歯周病はどのくらい進んでるの?
ステージとグレードで見る
2018年の国際分類では、歯周炎を「ステージ」(どこまで壊れたかの重症度)と「グレード」(これからどれだけ進みやすいかのリスク)という2軸で評価する新しい基準が報告されています。つまり「今の状態」と「進行スピード」を分けて見るのが今の標準です。
ステージ(重症度)は4段階
ステージは、歯を支える骨がどこまで失われたか、歯周ポケットの深さ、歯が何本抜けたか、といった「これまでに起きた壊れ具合」で決まります。おおまかにはステージⅠが軽度、Ⅱが中等度、Ⅲ・Ⅳが重度です。Ⅳまで進むと、噛み合わせが崩れたり歯が動いてきたりと、支える力そのものが危うくなってきます。数字が大きいほど、失った土台が多いと考えてください。
グレード(進行リスク)はA・B・C
もう一つのグレードは「この人はこの先どれだけ進みやすいか」を見る指標で、A(ゆっくり)・B(標準)・C(速い)の3段階。過去の骨の減り方や、喫煙・糖尿病といった悪化させる要因が加味されます。同じステージⅢでも、タバコを吸う人はグレードが上がりやすい、というイメージです。だから治療計画は、単なる「重症度」だけでなく、この進みやすさまで見て組み立てます。
歯周病は痛みが出にくく、進行に気づけません。特にグレードC(進みやすい)の人が放置すると、ステージがⅢ・Ⅳへと進み、歯を支える骨が失われて元には戻りません。今どこにいて、どれだけ進みやすいかを知らないことこそがリスクです。
グレード(進行リスク)は、禁煙や血糖コントロールで改善できる余地があります。今のうちに検査を受けて自分の位置を把握し、生活習慣と毎日のケアを整えれば、この先の進みやすさを抑えていける前向きな指標です。
- 今の歯周病はステージ(重症度)とグレード(進行リスク)の2軸で評価
- ステージはⅠ〜Ⅳ、グレードはA〜Cで進みやすさを表す
- グレードは禁煙・血糖管理で改善できる伸びしろ
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Tonetti MS, Greenwell H, Kornman KS. Staging and grading of periodontitis: Framework and proposal of a new classification and case definition. J Clin Periodontol. 2018;45 Suppl 20:S149-S161. doi:10.1111/jcpe.12945. PMID: 29926495. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。