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親知らずって抜いた方がいいの?
抜歯の判断を論文で
「痛くないけど親知らずがある」「健診で"いずれ抜いた方がいい"と言われた」。じつは痛みも問題もない親知らずを"予防的に"抜くべきかは、専門家の間でも意見が分かれるテーマです。研究をもとに落ち着いて整理します。
先に結論
症状のない親知らずを「抜く」か「残す」かは、一律には決められないと報告されています。コクランレビューでは、予防的な抜歯が良いか、残して経過をみるのが良いかを判断できるだけの十分な証拠はまだ得られていないとされました。大切なのは、あなたの状態と希望をふまえた話し合い(相談して決めること)です。
出典:Ghaeminia H, et al. Surgical removal versus retention for the management of asymptomatic disease-free impacted wisdom teeth. Cochrane Database Syst Rev. 2020 PMID: 32368796
抜く・残すを考えるときの目安
| 状況 | 考え方の一例 |
|---|---|
| くり返し腫れる・痛む | 抜歯が検討されやすい |
| 手前の歯にむし歯・汚れがたまる | 抜歯や清掃改善を相談 |
| まっすぐ生え、しっかり磨けている | 残して経過観察も選択肢 |
| 症状がなく埋まっている | 定期的に確認しながら判断 |
※これは一般的な考え方の例です。神経・血管との位置関係や生え方は人それぞれ。レントゲンなどで確認したうえで、担当の歯科医と決めていきます。
Q今は痛くないのですが、残しておいて大丈夫ですか?
A
現役歯科医師が回答「症状がないなら必ず抜く」という強い根拠は、今のところありません。ただし残す場合は放置ではなく"経過観察"が前提です。コクランレビューでも、残す選択をした場合は定期的なチェックが重要とされています。磨きにくい場所なので、汚れや手前の歯の状態を歯科で見てもらいましょう。
「残す」を選ぶなら放置はNG
レビューでは、確実性は低いものの残した親知らずが、長期的に手前の歯まわりの歯周病リスクに関わる可能性にも触れられています。だからこそ、残す場合は定期的な確認と清掃がセット。「様子見」と「ほったらかし」は別物、と考えるのが安心です。
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「相談して決める」が一番の近道
親知らずは、生え方も神経との距離も一人ひとり違います。だからこそネットの一律の答えより、レントゲンを見ながらの相談が確実。抜く・残すのメリットとリスクを聞いたうえで、自分の希望も伝えて一緒に決めるのが、後悔の少ない選び方です。
まとめ
- 症状のない親知らずは「必ず抜く/必ず残す」と言い切れる証拠はまだない
- 残すなら放置ではなく定期的な経過観察が前提
- 抜く・残すはレントゲンを見ながら歯科医と相談して決める
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Ghaeminia H, Nienhuijs ME, Toedtling V, Perry J, Tummers M, Hoppenreijs TJ, et al. Surgical removal versus retention for the management of asymptomatic disease-free impacted wisdom teeth. Cochrane Database Syst Rev. 2020;5(5):CD003879. doi:10.1002/14651858.CD003879.pub5. PMID: 32368796. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。