セラミックの被せ物って
どのくらいもつの?
オールセラミックの単冠(1本の被せ物)の5年生存率は、従来のメタルセラミックに匹敵すると報告されています。「白い=もろい」という古いイメージとは違い、材料と使い方が適切であれば、十分に長く使える選択肢だといえます。
「白いともろい」はもう昔の話?
ひと昔前のセラミックは、たしかに割れやすい面がありました。ですが材料が進化し、特にジルコニアなどの丈夫なセラミックが使えるようになってから状況は大きく変わっています。上の研究では、1本ずつ被せる単冠においてオールセラミックの5年生存率が、金属に陶材を焼き付けた従来のメタルセラミックと同等だと示されました。見た目の自然さと耐久性を、両立できる時代になったわけです。
ただし注意点もあります。橋渡しのように何本も連結するケースや、強い力がかかる部位では、材料選びがよりシビアになります。どの歯に、どのセラミックを使うか——ここは経験と診断が問われる部分。「セラミックだから安心」ではなく「その歯に合ったセラミックか」で長持ちが決まります。
セラミックの最大の敵は歯ぎしり・食いしばりです。就寝中の強い力は、セラミックにも自分の歯にも大きな負担になり、割れ・欠けの原因になります。合わない材料選びや無防備な使い方は、せっかくの被せ物の寿命を縮めます。
オールセラミック単冠の5年生存率は従来のメタルセラミックに匹敵すると報告されています。ナイトガードで力から守り、低研磨の歯磨剤でケアすれば、見た目の自然さと耐久性を両立しやすくなります。
- オールセラミック単冠の5年生存率はメタルセラミックに匹敵と報告
- 「白い=もろい」は材料の進化で過去のイメージに
- 長持ちにはナイトガードと低研磨歯磨剤でのケアが有効
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Sailer I, Makarov NA, Thoma DS, Zwahlen M, Pjetursson BE. All-ceramic or metal-ceramic tooth-supported fixed dental prostheses (FDPs)? A systematic review of the survival and complication rates. Part I: Single crowns (SCs). Dent Mater. 2015;31(6):603-23. doi:10.1016/j.dental.2015.02.011. PMID: 25842099. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。