口腔機能低下症って何?
チェック方法は?
口腔機能低下症は、加齢などで口の働きが少しずつ衰えた状態を指し、7つの項目を検査して、そのうち一定数が該当すると診断するという基準が日本から報告されています。「衰えを見える化して、早めに手を打つ」ための考え方です。歯科で検査を受けられます。
7項目って、どんなことを診るの?
口腔機能低下症は、口の「衛生」「乾き」「力」「動き」「食べる力」などを、7つの側面から評価します。ひとつの症状で決めるのではなく、複数を組み合わせて総合的に判断するのが特徴です。診療では簡単な機械や検査で、ふだん気づきにくい変化を数値で見える化していきます。
| 評価する側面 | ふだんのサインの例 |
|---|---|
| 口の汚れ | 舌の上が白っぽい、口臭が気になる |
| 口の乾き | ネバつく、乾いてしゃべりにくい |
| 噛む力・舌の力 | 固いものを避けるようになった |
| 舌や唇の動き | 滑舌が落ちた、パ・タ・カが言いにくい |
| 飲み込み・食べる力 | むせる、食べこぼす、時間がかかる |
これらは「オーラルフレイル(口の衰えの入り口)」から要介護へ進む前に気づくためのサインでもあります。心当たりが増えてきたら、一度検査を受ける価値があります。
見つかったらどうするの?
大切なのは「早く見つけて、使い続ける」こと。舌や口まわりの体操、しっかり噛める入れ歯の調整、乾燥のケアなど、状態に合わせた対策で機能の維持・改善をめざします。口は使わないほど衰えるので、放置しないことが何よりの対策です。
むせ・食べこぼし・滑舌の低下を年齢のせいと片づけて口を使わずにいると、口は使わないほど衰えます。放置すればオーラルフレイルから要介護へ進む入り口になりうると考えられており、食べる力の低下は全身の元気にも響きます。
7項目の検査で衰えを数値で見える化すれば、早めに手を打てるのが利点です。舌の力や飲み込みは体操やトレーニングで維持・改善が期待でき、気づいた今が始めどきです。
- 口の衰えは口腔機能低下症として診断できる
- 7項目の検査で総合的に評価する基準が報告(日本)
- むせ・食べこぼし・滑舌の低下は受診のサイン
- 早めに気づき使い続けることが維持・改善のカギ
※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。
参考文献
- 1. Minakuchi S, Tsuga K, Ikebe K, Ueda T, Tamura F, Nagao K, et al. Oral hypofunction in the older population: Position paper of the Japanese Society of Gerodontology in 2016. Gerodontology. 2018;35(4):317-324. doi:10.1111/ger.12347. PMID: 29882364. PubMed
出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。