ホーム / インプラント / 周囲炎
PRこの記事は広告(アフィリエイトリンク)を含みます
インプラント 2026年7月11日 読了 約4分

インプラント周囲炎ってどのくらい起こるの?
頻度とケアを論文で

「インプラントは一生モノ」と思って入れたのに、数年後に歯ぐきが腫れてグラつく——これがインプラント周囲炎です。天然歯でいう歯周病のインプラント版で、決してめずらしい話ではありません。どのくらいの頻度で起こるのか、研究から見ていきます。
先に結論

大規模な調査では、インプラントを入れた人のうち「周囲粘膜炎(歯ぐきだけの炎症)」が約43%骨まで溶ける「周囲炎」が約22%に見られた、と報告されています。つまり4〜5人に1人ほどが骨の吸収をともなうトラブルを起こす計算で、入れたあとの継続的なケアが不可欠です。

出典:Derks J, Tomasi C. Peri-implant health and disease. A systematic review of current epidemiology. J Clin Periodontol. 2015 PMID: 25495683
数字で見る:インプラント後のトラブル頻度
出典:Derks & Tomasi 2015(J Clin Periodontol)PMID:25495683。インプラントを入れた人に見られた割合。
約43%
歯ぐきだけの炎症(周囲粘膜炎)
約22%
骨まで溶ける周囲炎
周囲粘膜炎(歯ぐきの炎症)
約43%
周囲炎(骨の吸収をともなう)
約22%

「粘膜炎」と「周囲炎」は何が違うの?

この2つは、進行の段階が違います。周囲粘膜炎は、インプラントのまわりの歯ぐき(粘膜)だけに炎症が起きている状態です。歯みがきで出血したり、少し腫れたりしますが、まだ骨は溶けていません。この段階なら、プラーク(歯垢)をしっかり落とすケアで元に戻せる可能性があります。天然歯でいう「歯肉炎」に近いイメージです。

一方のインプラント周囲炎は、炎症が奥へ進み、インプラントを支えている骨が溶けてしまった状態です。ここまで来ると自然には戻らず、進行すればインプラント自体がグラついて撤去が必要になることもあります。上の研究で「周囲炎が約22%」という数字が示す通り、これは一部の特殊な人に起こる話ではありません。

やっかいなのは、周囲炎が痛みなく静かに進むことが多い点です。だからこそ、腫れや出血のサインを自分で放置せず、粘膜炎の早い段階で気づいて対処することが、インプラントを長持ちさせるうえで大切になります。

Qインプラントは天然歯より汚れに弱いって本当ですか?
A
現役歯科医師が回答「入れたら安心」と油断してしまう方が本当に多いのですが、むしろ逆に注意が必要と考えています。インプラントは天然歯のような歯根膜という防御のクッションを持たないため、汚れがたまると炎症が奥へ進みやすいとされます。おすすめは、毛先が届きにくいインプラントのキワを、専用のブラシやウォーターフロッサーでていねいに掃除すること。そして定期的な歯科でのメンテナンスは、天然歯以上に欠かせないと考えてください。
痛みなく静かに進みます

インプラント周囲炎は痛みのないまま進行し、支えている骨が溶けてしまうことが多いのが怖い点です。ここまで進むと自然には戻らず、進行すればインプラント自体がグラついて撤去が必要になることもあります。

広告以下は広告リンクです。購入により当サイトに収益が発生する場合があります。
タイプ別に選ぶ 周囲炎を防ぐケア用品
インプラント用歯間ブラシ
被せ物と歯ぐきの境目のプラークに
ワンタフトブラシ
植立部のキワをピンポイントで清掃
ノンアルコール洗口液
刺激が少なく毎日続けやすいタイプ
※価格・在庫は各サイトでご確認ください。上記は商品タイプ別の検索リンクです(広告)。
粘膜炎のうちなら戻せる

骨が溶ける前の周囲粘膜炎の段階なら、プラークをしっかり落とすケアで元に戻せる可能性があるとされます。キワの清掃と定期メンテナンスで早く気づくことが、インプラントを長持ちさせるカギです。

まとめ

※本記事は公開されている学術論文をもとにした一般的な情報提供であり、特定の治療・製品の効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は歯科医院にご相談ください。

参考文献

  1. 1. Derks J, Tomasi C. Peri-implant health and disease. A systematic review of current epidemiology. J Clin Periodontol. 2015;42 Suppl 16:S158-71. doi:10.1111/jcpe.12334. PMID: 25495683. PubMed

出典はPubMed収載の書誌情報にもとづき、バンクーバー方式(ICMJE)で記載しています。